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ルイ14世時代の優美なボーベシノワズリの皇帝巡遊図タペストリーは、15〜16世紀の中国旅行を題材とした興味深い作品です。ウィン・マカオ所蔵のタペストリーは「中国皇帝物語」シリーズの一部であり、もともとルイ14世の長男にあたるメーヌ公ことルイ・オーギュスト・ド・ブルボンのためにデザインされたものです。ルイ・オーギュスト・ド・ブルボンはローマで、ベルギーのイエズス会宣教師であり、イエズス会の中国布教における庶務担当伝道師であったフィリップ・クプレと改宗者の沈福宗から冒険旅行について聞いて以来、中国に高い関心を抱くようになっていました。クプレと沈は共に1600年代のマカオで暮らしており、クプレは今日マカオで最も有名な史跡である聖ポール天主堂跡にあった聖パウロ大学で学んだのです。
羊毛とシルクで織られた絵は、仏塔のような天蓋を頂く優雅な椅子籠と、そこに威風堂々と腰掛ける皇帝の姿を描いています。4人の従者が皇帝を担ぎ、4人の近衛隊が馬の上で護衛しています。
この作品のオリジナル10点のうち、7点はロスアンゼルスのJ・ポール・ゲティ美術館に収蔵されています。
年代 |
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1700〜1720年頃 |
サイズ |
高さ 332cm
幅 289cm |
展示場所 |
ウィン・マカオのロビー |